ページへ戻る
印刷
乳がん
をテンプレートにして作成 ::
医療 Wiki
illness
:乳がん をテンプレートにして作成
開始行:
#norelated
#contents
*BC 概要
乳がん(乳癌、Breast Cancer)とは乳汁を分泌する乳腺小葉上...
主な症状は、乳房にできる硬いしこりで、普通は左右どちらか...
**乳がんの種類
乳がんは「非浸潤がん」、「浸潤がん」、「パジェット病」の...
***非浸潤がん
乳管内または小葉の中にとどまっている早期のがんです。転移...
***浸潤がん
乳管や小葉の外まで広がっているものをいいます。がん細胞が...
***パジェット病
パジェット病は、しこりをつくらず乳頭近くの乳管内に発生し...
乳頭の湿疹や赤み、びらんが発見の手がかりになる。
**トリプルネガティブ乳がん(TNBC)
エストロゲン受容体・プロゲステロン受容体・HER2の3つ(ト...
女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンは、それぞ...
[[HER2]]はがん遺伝子で、[[HER2]]が発現している場合は抗[[H...
トリプルネガティブ乳がん(TNBC)は、これらの因子とは全く...
**症状
***乳房のしこり
乳がんは5mmぐらいから1cmぐらいの大きさになると、自分で見...
痛みは、まずありません。
-乳房の皮膚の変化
乳がんが乳房の皮膚の近くに生じると、皮膚が赤く腫れたり、...
***乳頭の分泌物
がん細胞が乳頭にまで達すると乳頭から血の混じった分泌物が...
非浸潤がんは、しこりなどの自覚症状がなく検診で発見される...
***乳頭の陥没や乳房のくぼみ
がんが乳房の皮膚や乳頭に近いところに達することで現れるこ...
***炎症性乳がん
明らかなしこりは見つけられないが、乳房表面の皮膚がオレン...
炎症性乳がんは全身的な転移をしやすい病態です。 乳房の近く...
***パジェット病
乳頭のただれや周囲の皮膚の湿疹がみられる。
***乳房近くのリンパ節の腫れ
乳房近くのリンパ節に転移した場合、リンパ節が腫れたり、周...
***遠隔転移の症状
転移した臓器によって症状は違います。領域リンパ節以外のリ...
腰、背中、肩の痛みなどが持続する場合は骨転移が疑われ、荷...
肺転移の場合は咳が出たり、息が苦しくなることがあります。
肝臓の転移は症状が出にくいですが、肝臓が大きくなると腹部...
**原因
女性ホルモンであるエストロゲンとの関わりが有力視されてい...
***乳がんの主なリスク要因
-初経年齢が若い
-初経から閉経までの期間が長い
-高齢初産(または出産歴・授乳歴がない)
-閉経後の肥満
-良性の乳腺疾患になったことがある
-家族(特に母姉妹)が乳がんになったことがある
-出生時の体重が重い
-ホルモン補充療法(プロゲステロン併用療法)の長期施行
-放射線の被曝
-喫煙
-夜間勤務
-アルコールの摂取量が多い
**診断 検査
***レントゲン撮影(マンモグラフィー)
マンモグラフィーは乳房を装置に挟んで圧迫しX線撮影する検査...
触診では見つからないような小さながんが見つかることがあり...
このとき癌が疑われる場合は周囲と異なる塊状のしこりや、乳...
こうした症状があっても、すべて悪性とは限りません。
-撮影方法
上半身裸で装置の前に立ち、乳房を装置の撮影台に載せます。 ...
--乳房組織の脂肪が少なく腺が多い場合(乳房密度が高い場合...
***3Dマンモグラフィー
マンモグラフィ(2D-MMG)は、乳房を圧迫してX線で写真を撮り...
閉経後の患者さんでは、乳腺が減って脂肪組織が増えるためわ...
3Dマンモグラフィ(3D-MMG)は、撮影角度を変えて複数の方向...
-下記の患者さんに有効です。
--乳腺組織の厚い若年者の方
--マンモグラフィで要精密検査とされた方
--乳癌術後の局所再発の心配な方
***乳房超音波検査(エコー)
診察台の上に仰向けになり、皮膚にゼリーを塗って、プローブ...
検査中は、画面を見やすくするために、診察室を暗くします。...
***自動乳腺超音波検査(Automated Breast Ultrasound System...
乳房全体をコピーのようにスキャンし、様々な方向から乳房内...
画像が立体的に構築できるためCTやMRIの様な画像を表現するこ...
検査データーを一時保存することができ、一時保存することに...
****デンスブレスト(dense breast)
デンスブレスト(dense breast)の場合には、乳腺の影響を受...
乳房の乳腺密度が高い女性の場合、マンモグラフィでは乳房組...
***乳房MRI検査(磁気共鳴装置)
乳腺MRI検査とは、強い磁力を発生するMRI装置を用いて、乳房...
-ガドリニウム造影剤
ヨード造影剤と比較して、副作用の発現頻度は低いとされてい...
MRI検査には、撮影条件を変えて画像のコントラストを調節でき...
-撮影方法
身体からアクセサリー類などの金属物をはずして、乳房専用の...
--高速スピンエコー法(FSE法)
T1強調像(脂肪は白く、腫瘍は黒く写る)とT2強調像(脂肪は...
--最初から脂肪が強く写らないように調整(脂肪抑制)しなが...
***CT(コンピューター断層撮影)
コンピューターを用いた特殊なX線断層装置で、からだの断面を...
***骨シンチグラフィ
乳がんの骨への転移を調べるための検査です。放射性物質(ア...
骨への転移の可能性が高いと判断された場合に行うことが多く...
***陽電子乳房撮影(PEM)
陽電子放射断層撮影(PET)の原理を応用したもので、放射線検...
****陽電子放射断層撮影(PET)検査
がん細胞が正常細胞よりも多く取り込む放射性検査薬を体内に...
***穿刺吸引細胞診
&ruby(せんし){穿刺};吸引細胞診は、超音波ガイド下に、乳房...
針を刺すので痛みは少しありますが、局所麻酔は必要とせず、...
細胞診は、良性か悪性かを推定するために行われることが多く...
***分泌液細疱疹
乳頭(乳首)からでている分泌液をオブジェクトグラスまたは...
***針生検(組織診)
病変部に太めの針を刺して病変組織を採取し、症状の原因を調...
針生検は、組織を採取するときに用いられる機械の種類によっ...
****コア針生検・太針穿刺吸引組織診
細胞診に用いるより太めの針(通常14ゲージ)を超音波ガイド...
****吸引式乳房組織生検・マンモトーム生検 (ステレオマン...
触診では明らかなしこりを見つけられず、画像検査だけで異常...
1回の採取で複数の大きな組織片を採取できます。
診断がつきにくい微細石灰化巣や微小病変の生検をより確実に...
***遠隔転移の検査
乳がんが転移しやすい遠隔臓器として肺、肝臓、骨、リンパ節...
遠隔転移があるかどうかの診断のためには、胸部レントゲン撮...
****センチネルリンパ節生検
センチネルリンパ節生検は、腋窩リンパ節転移の有無を負担が...
センチネルリンパ節(見張りリンパ節)とは、乳癌のリンパ節...
つまりこのセンチネルリンパ節に転移がなければ、その他のリ...
**病期 ステージ
乳癌という診断がついた場合、がんが乳腺の中でどの程度拡が...
乳がんの拡がり、すなわち乳房のしこりの大きさ、乳腺の領域...
-0期
乳がんが発生した乳腺の中にとどまっているもので、極めて早...
-I期
しこりの大きさが2cm(1円玉の大きさ)以下で、わきの下のリン...
-II期
IIa期とIIb期に分けられます。
--IIa期 しこりの大きさが2cm以下で、わきの下のリンパ節への...
--IIb期 しこりの大きさが2~5cmでわきの下のリンパ節への転...
-III期
「局所進行乳がん」と呼ばれ、IIIa、IIIb、IIIc期に分けられ...
--IIIa期
しこりの大きさが2cm以下で、わきの下のリンパ節に転移があり...
--IIIb期
しこりの大きさやわきの下のリンパ節への転移の有無にかかわ...
--IIIc期
しこりの大きさにかかわらず、わきの下のリンパ節と胸骨の内...
-IV期
遠隔臓器に転移している場合です。乳がんの転移しやすい臓器...
再発乳がん 乳房のしこりに対する初期治療を行った後、乳がん...
**治療法
乳癌の治療は、まず画像診断で癌の大きさを測定して、癌のの...
外科療法と放射線療法は治療を行った部分にだけ効果が期待で...
***外科療法
乳房に出来たた癌を切除するために行います。がん組織を含め...
****腫瘍核出術
乳房のしこりだけを切除する手術です。吸引細胞診や針生検で...
がんを強く疑う場合は、がんから約1cm外側を切除します。乳...
****乳房部分切除術
しこりを含めた乳房の一部分を切除する方法で、「乳房温存手...
病変の部位や拡がりによって、乳頭を中心にした扇形に切除、...
この中には扇状に広がるひとつの乳管系を切除する乳房扇状部...
しこりが大きい場合、乳がんが乳腺内で拡がっている時、乳腺...
通常手術後に放射線照射を行い、残された乳房の中での再発を...
****乳房単純切除術
癌のできた側の乳房を全部切除し、筋肉、腋の下のリンパ節の...
****胸筋温存乳房切除術
乳房と腋の下のリンパ節を切除します。場合によっては、胸の...
大胸筋だけを残すペイティー手術と、大胸筋、小胸筋共に残す...
****胸筋合併乳房切除術(ハルステッド法)
乳房と腋の下のリンパ節だけでなく、乳腺の下にある大胸筋や...
****腋窩リンパ節郭清(腋の下のリンパ節に対する手術)
腋窩リンパ節郭清は、乳がんの領域でのリンパ節再発を予防し...
-腋窩リンパ節郭清の副作用
手術をした側の腕にリンパ浮腫(むくみ)が出たり、肩の痛みや...
****センチネルリンパ節生検
センチネルリンパ節は、癌の近傍に放射線同位元素や色素を注...
多くの場合は、腋の下のリンパ節がセンチネルリンパ節になり...
****皮下乳腺全摘術
皮下乳腺全摘術は、全摘術の欠点(皮膚の欠損、乳頭・乳輪の...
温存術と同様に、局所再発してから全摘術をしても、最初から...
****皮膚温存乳房切除術(Skin Sparing Surgery)
皮膚を残して、乳頭・乳輪と乳腺を全摘します。
****乳房再建術
癌を切除する手術で失われた乳房を自分の筋肉、または人工物...
詳しくは、乳房再建術 のページに記載
***放射線療法
放射線にはがん細胞を死滅させる効果があります。乳がんでは...
-放射線副作用
病巣周囲の正常組織にも放射線がかかることによって起こりま...
放射線がかかった臓器により特有の副作用が現れます。 主な副...
***加速乳房部分照射法(APBI)
乳房全体に放射線を当てずに、摘出した部分に集中して強い放...
装置で操作して移動しながら部分照射します。 線量は1回に6グ...
治療中は入院してチューブを刺したままにしておき6回の照射が...
-費用
公的医療保険がきき、入院費用などを含めると、全乳房照射と...
***ホルモン療法
乳がんの治療に用いられる薬は、ホルモン療法、化学療法、分...
薬物療法には、個人差はありますが大小の副作用が起こります...
ホルモン受容体(エストロゲン受容体とプロゲステロン受容体)...
女性ホルモンに影響されやすい乳がんを「ホルモン感受性乳が...
--女性ホルモンについて
生理があって卵巣機能が活発な女性では卵巣が女性ホルモンの...
****ホルモン療法の薬剤
抗エストロゲン剤、選択的アロマターゼ阻害剤、黄体ホルモン...
ホルモン療法の副作用は、化学療法に比べて一般的に極めて軽...
*****抗エストロゲン剤
-ノルバデックス錠、タスオミン錠(一般名:タモキシフェン ...
乳がんの手術後や転移性乳がんに用いられます。
女性ホルモンのエストロゲン受容体への結合を阻害します。
--副作用
長期間使用した場合、子宮癌や血栓症のリスクがあります。
*****選択的アロマターゼ阻害剤(AI)
ホルモン受容体陽性の閉経後乳がんの治療は、タモキシフェン...
-フェマーラ錠(一般名:レトロゾール)
-アロマシン錠(一般名:エキセメスタン)
--アリミデックス錠(一般名:アナストロゾール)
抗[[HER2]]モノクローナル抗体製剤「ハーセプチン注射用」(...
--副作用
骨量が減少するため、骨量を増やすビスフォスフォネート製剤...
---アクトネル錠(一般名:リセドロン酸ナトリウム水和物)
---フォサマック錠(一般名:アレンドロン酸ナトリウム水和物)
---ベネット錠(一般名:リセドロン酸ナトリウム水和物)
---ボナロン錠(一般名:アレンドロン酸ナトリウム水和物)
---ダイドロネル錠(一般名:エチドロン酸二ナトリウム)
*****性腺刺激ホルモンの分泌抑制剤
-リュープリン注射用(一般名:リュープロレリン)
リュープリンは性腺刺激ホルモンの分泌を抑制します。そのた...
リュープリンは粉末と液体がセットになっており、使用前に両...
--副作用
ほてり、熱感、のぼせ、肩こり、頭痛、不眠、めまい、発汗、...
肝機能障害、性欲減退、情緒不安定、悪心、嘔吐、不正出血
黄疸、潰瘍、うつなど
*****プロゲステロン(黄体ホルモン)分泌刺激ホルモン抑制剤
閉経前の場合では、卵巣からの女性ホルモンの分泌を抑えます。
***化学療法(抗がん剤)
化学療法は細胞分裂のいろいろな段階に働きかけてがん細胞を...
化学療法はがん細胞を死滅させる一方で、がん細胞以外の骨髄...
化学療法には注射薬や内服薬があります。使用する薬剤やその...
****主な抗がん剤
乳がんに使用される代表的な抗がん剤には次のようなものがあ...
C
-エンドキサン錠(一般名:シクロフォスファミド)アルキル化剤
M
-メソトレキセート錠(一般名:メトトレキサート)代謝拮抗物...
F
-5-FU錠(一般名:5-フルオロウラシル)代謝拮抗物質
A
-アドリアシン注用(一般名:アドリアマイシン) アントラサ...
-ベージニオ錠(一般名:アベマシクリブ)CDK4及び6阻害剤
E
-ファルモルビシン注射用(一般名:エピルビシン塩酸塩)アン...
T
-タキソテール点滴静注用(一般名:ドセタキセル水和物)タキ...
-タキソール注射液(一般名:パクリタキセル)
-アブラキサン点滴静注用(一般名:パクリタキセル)
*****組み合わせ療法
-CMF療法
シクロホスファミド、メトトレキサート、フルオロウラシルを...
-CAF療法
シクロホスファミド、ドキソルビシン、フルオロウラシルの組...
-AC療法
シクロホスファミド、ドキソルビシンの組み合わせです。
-CEF療法
シクロホスファミド、エピルビシン、フルオロウラシルの組み...
****抗HER2抗体トポイソメラーゼI阻害剤複合体
-エンハーツ点滴静注用(一般名:トラスツズマブ デルクステ...
****その他の抗がん剤
-ユーエフティカプセル(一般名:テガフール・ウラシル)
髪の毛が抜けない抗がん剤です。2年間毎日飲み続けることが必...
***分子標的療法
がん細胞にのみ特異的に作用する薬剤による治療法です。主に...
****ハーセプチン治療
乳がんのうち20%~30%は、乳がん細胞の表面に受容体[[HER2]]...
ハーセプチン治療は、転移性乳がんで乳房以外に拡がった状態...
-ハーセプチン注射用(一般名:トラスツズマブ 分子標的薬)
--副作用
吐気や頭痛、倦怠感なども出る場合がありますが、頻度は多く...
--重大な副作用
間質性肺炎や骨髄抑制、肝障害、肝障害、腎障害、脳血管障害...
***骨転移治療
乳癌が骨に転移した場合には、痛みや骨折の合併が見られるこ...
破骨細胞の働きを抑える薬がビスフォスフォネート製剤やデノ...
-プラリア皮下注シリンジ(一般名:デノスマブ)
**罹患した著名人
-麻木久仁子 女優、タレント
-小林麻央 元フリーアナウンサー、キャスター、十一代目市川...
-田中 好子 アイドル歌手キャンディーズのメンバー、女優
-南 果歩 女優
-山田邦子 タレント
-平松愛理 シンガーソングライター、作詞家、作曲家
2001年、子宮内膜症が悪化し、子宮を摘出。その半年後の2002...
-だいた ひかる 女性お笑い芸人
2016年1月6日、マンモグラフィーを受け、 乳がんが発覚する。
2016年2月25日、右乳房を全摘出手術をうける。4月11日から10...
2019年3月20日、更新したブログで右胸の乳がんが再発したこと...
-生稲晃子 歌手、女優 女性アイドルグループおニャン子クラ...
2006年3月に第1子長女を出産する。
2011年4月に「浸潤性乳頭腺管がん」が早期で見つかり、がんの...
さらに2013年秋に再発した乳がんが乳房の表面ではなく、中で...
2015年10月27日、乳房再建術を受ける。
-太田裕美 歌手
2019年9月18日、自身のブログで乳がんを患っていることを明か...
-谷山 浩子 シンガーソングライター
2020年9月、治療を開始する。
終了行:
#norelated
#contents
*BC 概要
乳がん(乳癌、Breast Cancer)とは乳汁を分泌する乳腺小葉上...
主な症状は、乳房にできる硬いしこりで、普通は左右どちらか...
**乳がんの種類
乳がんは「非浸潤がん」、「浸潤がん」、「パジェット病」の...
***非浸潤がん
乳管内または小葉の中にとどまっている早期のがんです。転移...
***浸潤がん
乳管や小葉の外まで広がっているものをいいます。がん細胞が...
***パジェット病
パジェット病は、しこりをつくらず乳頭近くの乳管内に発生し...
乳頭の湿疹や赤み、びらんが発見の手がかりになる。
**トリプルネガティブ乳がん(TNBC)
エストロゲン受容体・プロゲステロン受容体・HER2の3つ(ト...
女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンは、それぞ...
[[HER2]]はがん遺伝子で、[[HER2]]が発現している場合は抗[[H...
トリプルネガティブ乳がん(TNBC)は、これらの因子とは全く...
**症状
***乳房のしこり
乳がんは5mmぐらいから1cmぐらいの大きさになると、自分で見...
痛みは、まずありません。
-乳房の皮膚の変化
乳がんが乳房の皮膚の近くに生じると、皮膚が赤く腫れたり、...
***乳頭の分泌物
がん細胞が乳頭にまで達すると乳頭から血の混じった分泌物が...
非浸潤がんは、しこりなどの自覚症状がなく検診で発見される...
***乳頭の陥没や乳房のくぼみ
がんが乳房の皮膚や乳頭に近いところに達することで現れるこ...
***炎症性乳がん
明らかなしこりは見つけられないが、乳房表面の皮膚がオレン...
炎症性乳がんは全身的な転移をしやすい病態です。 乳房の近く...
***パジェット病
乳頭のただれや周囲の皮膚の湿疹がみられる。
***乳房近くのリンパ節の腫れ
乳房近くのリンパ節に転移した場合、リンパ節が腫れたり、周...
***遠隔転移の症状
転移した臓器によって症状は違います。領域リンパ節以外のリ...
腰、背中、肩の痛みなどが持続する場合は骨転移が疑われ、荷...
肺転移の場合は咳が出たり、息が苦しくなることがあります。
肝臓の転移は症状が出にくいですが、肝臓が大きくなると腹部...
**原因
女性ホルモンであるエストロゲンとの関わりが有力視されてい...
***乳がんの主なリスク要因
-初経年齢が若い
-初経から閉経までの期間が長い
-高齢初産(または出産歴・授乳歴がない)
-閉経後の肥満
-良性の乳腺疾患になったことがある
-家族(特に母姉妹)が乳がんになったことがある
-出生時の体重が重い
-ホルモン補充療法(プロゲステロン併用療法)の長期施行
-放射線の被曝
-喫煙
-夜間勤務
-アルコールの摂取量が多い
**診断 検査
***レントゲン撮影(マンモグラフィー)
マンモグラフィーは乳房を装置に挟んで圧迫しX線撮影する検査...
触診では見つからないような小さながんが見つかることがあり...
このとき癌が疑われる場合は周囲と異なる塊状のしこりや、乳...
こうした症状があっても、すべて悪性とは限りません。
-撮影方法
上半身裸で装置の前に立ち、乳房を装置の撮影台に載せます。 ...
--乳房組織の脂肪が少なく腺が多い場合(乳房密度が高い場合...
***3Dマンモグラフィー
マンモグラフィ(2D-MMG)は、乳房を圧迫してX線で写真を撮り...
閉経後の患者さんでは、乳腺が減って脂肪組織が増えるためわ...
3Dマンモグラフィ(3D-MMG)は、撮影角度を変えて複数の方向...
-下記の患者さんに有効です。
--乳腺組織の厚い若年者の方
--マンモグラフィで要精密検査とされた方
--乳癌術後の局所再発の心配な方
***乳房超音波検査(エコー)
診察台の上に仰向けになり、皮膚にゼリーを塗って、プローブ...
検査中は、画面を見やすくするために、診察室を暗くします。...
***自動乳腺超音波検査(Automated Breast Ultrasound System...
乳房全体をコピーのようにスキャンし、様々な方向から乳房内...
画像が立体的に構築できるためCTやMRIの様な画像を表現するこ...
検査データーを一時保存することができ、一時保存することに...
****デンスブレスト(dense breast)
デンスブレスト(dense breast)の場合には、乳腺の影響を受...
乳房の乳腺密度が高い女性の場合、マンモグラフィでは乳房組...
***乳房MRI検査(磁気共鳴装置)
乳腺MRI検査とは、強い磁力を発生するMRI装置を用いて、乳房...
-ガドリニウム造影剤
ヨード造影剤と比較して、副作用の発現頻度は低いとされてい...
MRI検査には、撮影条件を変えて画像のコントラストを調節でき...
-撮影方法
身体からアクセサリー類などの金属物をはずして、乳房専用の...
--高速スピンエコー法(FSE法)
T1強調像(脂肪は白く、腫瘍は黒く写る)とT2強調像(脂肪は...
--最初から脂肪が強く写らないように調整(脂肪抑制)しなが...
***CT(コンピューター断層撮影)
コンピューターを用いた特殊なX線断層装置で、からだの断面を...
***骨シンチグラフィ
乳がんの骨への転移を調べるための検査です。放射性物質(ア...
骨への転移の可能性が高いと判断された場合に行うことが多く...
***陽電子乳房撮影(PEM)
陽電子放射断層撮影(PET)の原理を応用したもので、放射線検...
****陽電子放射断層撮影(PET)検査
がん細胞が正常細胞よりも多く取り込む放射性検査薬を体内に...
***穿刺吸引細胞診
&ruby(せんし){穿刺};吸引細胞診は、超音波ガイド下に、乳房...
針を刺すので痛みは少しありますが、局所麻酔は必要とせず、...
細胞診は、良性か悪性かを推定するために行われることが多く...
***分泌液細疱疹
乳頭(乳首)からでている分泌液をオブジェクトグラスまたは...
***針生検(組織診)
病変部に太めの針を刺して病変組織を採取し、症状の原因を調...
針生検は、組織を採取するときに用いられる機械の種類によっ...
****コア針生検・太針穿刺吸引組織診
細胞診に用いるより太めの針(通常14ゲージ)を超音波ガイド...
****吸引式乳房組織生検・マンモトーム生検 (ステレオマン...
触診では明らかなしこりを見つけられず、画像検査だけで異常...
1回の採取で複数の大きな組織片を採取できます。
診断がつきにくい微細石灰化巣や微小病変の生検をより確実に...
***遠隔転移の検査
乳がんが転移しやすい遠隔臓器として肺、肝臓、骨、リンパ節...
遠隔転移があるかどうかの診断のためには、胸部レントゲン撮...
****センチネルリンパ節生検
センチネルリンパ節生検は、腋窩リンパ節転移の有無を負担が...
センチネルリンパ節(見張りリンパ節)とは、乳癌のリンパ節...
つまりこのセンチネルリンパ節に転移がなければ、その他のリ...
**病期 ステージ
乳癌という診断がついた場合、がんが乳腺の中でどの程度拡が...
乳がんの拡がり、すなわち乳房のしこりの大きさ、乳腺の領域...
-0期
乳がんが発生した乳腺の中にとどまっているもので、極めて早...
-I期
しこりの大きさが2cm(1円玉の大きさ)以下で、わきの下のリン...
-II期
IIa期とIIb期に分けられます。
--IIa期 しこりの大きさが2cm以下で、わきの下のリンパ節への...
--IIb期 しこりの大きさが2~5cmでわきの下のリンパ節への転...
-III期
「局所進行乳がん」と呼ばれ、IIIa、IIIb、IIIc期に分けられ...
--IIIa期
しこりの大きさが2cm以下で、わきの下のリンパ節に転移があり...
--IIIb期
しこりの大きさやわきの下のリンパ節への転移の有無にかかわ...
--IIIc期
しこりの大きさにかかわらず、わきの下のリンパ節と胸骨の内...
-IV期
遠隔臓器に転移している場合です。乳がんの転移しやすい臓器...
再発乳がん 乳房のしこりに対する初期治療を行った後、乳がん...
**治療法
乳癌の治療は、まず画像診断で癌の大きさを測定して、癌のの...
外科療法と放射線療法は治療を行った部分にだけ効果が期待で...
***外科療法
乳房に出来たた癌を切除するために行います。がん組織を含め...
****腫瘍核出術
乳房のしこりだけを切除する手術です。吸引細胞診や針生検で...
がんを強く疑う場合は、がんから約1cm外側を切除します。乳...
****乳房部分切除術
しこりを含めた乳房の一部分を切除する方法で、「乳房温存手...
病変の部位や拡がりによって、乳頭を中心にした扇形に切除、...
この中には扇状に広がるひとつの乳管系を切除する乳房扇状部...
しこりが大きい場合、乳がんが乳腺内で拡がっている時、乳腺...
通常手術後に放射線照射を行い、残された乳房の中での再発を...
****乳房単純切除術
癌のできた側の乳房を全部切除し、筋肉、腋の下のリンパ節の...
****胸筋温存乳房切除術
乳房と腋の下のリンパ節を切除します。場合によっては、胸の...
大胸筋だけを残すペイティー手術と、大胸筋、小胸筋共に残す...
****胸筋合併乳房切除術(ハルステッド法)
乳房と腋の下のリンパ節だけでなく、乳腺の下にある大胸筋や...
****腋窩リンパ節郭清(腋の下のリンパ節に対する手術)
腋窩リンパ節郭清は、乳がんの領域でのリンパ節再発を予防し...
-腋窩リンパ節郭清の副作用
手術をした側の腕にリンパ浮腫(むくみ)が出たり、肩の痛みや...
****センチネルリンパ節生検
センチネルリンパ節は、癌の近傍に放射線同位元素や色素を注...
多くの場合は、腋の下のリンパ節がセンチネルリンパ節になり...
****皮下乳腺全摘術
皮下乳腺全摘術は、全摘術の欠点(皮膚の欠損、乳頭・乳輪の...
温存術と同様に、局所再発してから全摘術をしても、最初から...
****皮膚温存乳房切除術(Skin Sparing Surgery)
皮膚を残して、乳頭・乳輪と乳腺を全摘します。
****乳房再建術
癌を切除する手術で失われた乳房を自分の筋肉、または人工物...
詳しくは、乳房再建術 のページに記載
***放射線療法
放射線にはがん細胞を死滅させる効果があります。乳がんでは...
-放射線副作用
病巣周囲の正常組織にも放射線がかかることによって起こりま...
放射線がかかった臓器により特有の副作用が現れます。 主な副...
***加速乳房部分照射法(APBI)
乳房全体に放射線を当てずに、摘出した部分に集中して強い放...
装置で操作して移動しながら部分照射します。 線量は1回に6グ...
治療中は入院してチューブを刺したままにしておき6回の照射が...
-費用
公的医療保険がきき、入院費用などを含めると、全乳房照射と...
***ホルモン療法
乳がんの治療に用いられる薬は、ホルモン療法、化学療法、分...
薬物療法には、個人差はありますが大小の副作用が起こります...
ホルモン受容体(エストロゲン受容体とプロゲステロン受容体)...
女性ホルモンに影響されやすい乳がんを「ホルモン感受性乳が...
--女性ホルモンについて
生理があって卵巣機能が活発な女性では卵巣が女性ホルモンの...
****ホルモン療法の薬剤
抗エストロゲン剤、選択的アロマターゼ阻害剤、黄体ホルモン...
ホルモン療法の副作用は、化学療法に比べて一般的に極めて軽...
*****抗エストロゲン剤
-ノルバデックス錠、タスオミン錠(一般名:タモキシフェン ...
乳がんの手術後や転移性乳がんに用いられます。
女性ホルモンのエストロゲン受容体への結合を阻害します。
--副作用
長期間使用した場合、子宮癌や血栓症のリスクがあります。
*****選択的アロマターゼ阻害剤(AI)
ホルモン受容体陽性の閉経後乳がんの治療は、タモキシフェン...
-フェマーラ錠(一般名:レトロゾール)
-アロマシン錠(一般名:エキセメスタン)
--アリミデックス錠(一般名:アナストロゾール)
抗[[HER2]]モノクローナル抗体製剤「ハーセプチン注射用」(...
--副作用
骨量が減少するため、骨量を増やすビスフォスフォネート製剤...
---アクトネル錠(一般名:リセドロン酸ナトリウム水和物)
---フォサマック錠(一般名:アレンドロン酸ナトリウム水和物)
---ベネット錠(一般名:リセドロン酸ナトリウム水和物)
---ボナロン錠(一般名:アレンドロン酸ナトリウム水和物)
---ダイドロネル錠(一般名:エチドロン酸二ナトリウム)
*****性腺刺激ホルモンの分泌抑制剤
-リュープリン注射用(一般名:リュープロレリン)
リュープリンは性腺刺激ホルモンの分泌を抑制します。そのた...
リュープリンは粉末と液体がセットになっており、使用前に両...
--副作用
ほてり、熱感、のぼせ、肩こり、頭痛、不眠、めまい、発汗、...
肝機能障害、性欲減退、情緒不安定、悪心、嘔吐、不正出血
黄疸、潰瘍、うつなど
*****プロゲステロン(黄体ホルモン)分泌刺激ホルモン抑制剤
閉経前の場合では、卵巣からの女性ホルモンの分泌を抑えます。
***化学療法(抗がん剤)
化学療法は細胞分裂のいろいろな段階に働きかけてがん細胞を...
化学療法はがん細胞を死滅させる一方で、がん細胞以外の骨髄...
化学療法には注射薬や内服薬があります。使用する薬剤やその...
****主な抗がん剤
乳がんに使用される代表的な抗がん剤には次のようなものがあ...
C
-エンドキサン錠(一般名:シクロフォスファミド)アルキル化剤
M
-メソトレキセート錠(一般名:メトトレキサート)代謝拮抗物...
F
-5-FU錠(一般名:5-フルオロウラシル)代謝拮抗物質
A
-アドリアシン注用(一般名:アドリアマイシン) アントラサ...
-ベージニオ錠(一般名:アベマシクリブ)CDK4及び6阻害剤
E
-ファルモルビシン注射用(一般名:エピルビシン塩酸塩)アン...
T
-タキソテール点滴静注用(一般名:ドセタキセル水和物)タキ...
-タキソール注射液(一般名:パクリタキセル)
-アブラキサン点滴静注用(一般名:パクリタキセル)
*****組み合わせ療法
-CMF療法
シクロホスファミド、メトトレキサート、フルオロウラシルを...
-CAF療法
シクロホスファミド、ドキソルビシン、フルオロウラシルの組...
-AC療法
シクロホスファミド、ドキソルビシンの組み合わせです。
-CEF療法
シクロホスファミド、エピルビシン、フルオロウラシルの組み...
****抗HER2抗体トポイソメラーゼI阻害剤複合体
-エンハーツ点滴静注用(一般名:トラスツズマブ デルクステ...
****その他の抗がん剤
-ユーエフティカプセル(一般名:テガフール・ウラシル)
髪の毛が抜けない抗がん剤です。2年間毎日飲み続けることが必...
***分子標的療法
がん細胞にのみ特異的に作用する薬剤による治療法です。主に...
****ハーセプチン治療
乳がんのうち20%~30%は、乳がん細胞の表面に受容体[[HER2]]...
ハーセプチン治療は、転移性乳がんで乳房以外に拡がった状態...
-ハーセプチン注射用(一般名:トラスツズマブ 分子標的薬)
--副作用
吐気や頭痛、倦怠感なども出る場合がありますが、頻度は多く...
--重大な副作用
間質性肺炎や骨髄抑制、肝障害、肝障害、腎障害、脳血管障害...
***骨転移治療
乳癌が骨に転移した場合には、痛みや骨折の合併が見られるこ...
破骨細胞の働きを抑える薬がビスフォスフォネート製剤やデノ...
-プラリア皮下注シリンジ(一般名:デノスマブ)
**罹患した著名人
-麻木久仁子 女優、タレント
-小林麻央 元フリーアナウンサー、キャスター、十一代目市川...
-田中 好子 アイドル歌手キャンディーズのメンバー、女優
-南 果歩 女優
-山田邦子 タレント
-平松愛理 シンガーソングライター、作詞家、作曲家
2001年、子宮内膜症が悪化し、子宮を摘出。その半年後の2002...
-だいた ひかる 女性お笑い芸人
2016年1月6日、マンモグラフィーを受け、 乳がんが発覚する。
2016年2月25日、右乳房を全摘出手術をうける。4月11日から10...
2019年3月20日、更新したブログで右胸の乳がんが再発したこと...
-生稲晃子 歌手、女優 女性アイドルグループおニャン子クラ...
2006年3月に第1子長女を出産する。
2011年4月に「浸潤性乳頭腺管がん」が早期で見つかり、がんの...
さらに2013年秋に再発した乳がんが乳房の表面ではなく、中で...
2015年10月27日、乳房再建術を受ける。
-太田裕美 歌手
2019年9月18日、自身のブログで乳がんを患っていることを明か...
-谷山 浩子 シンガーソングライター
2020年9月、治療を開始する。
ページ名: