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- エーラスダンロス症候群 へ行く。
1: 2016-05-14 (土) 17:32:36 seria | 現: 2016-05-14 (土) 18:13:14 seriza | ||
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- | *概要 [#uec4f6e7] | + | *EDS 概要 [#nd70c1cf] |
+ | 皮膚、関節、血管など結合組織の脆弱性に基づく遺伝性疾患である。その原因と症状から、6病型(古典型、関節可動性亢進型、血管型、後側彎型、多関節弛緩型、皮膚脆弱型)に分類されている。 | ||
**症状 [#n203a9ee] | **症状 [#n203a9ee] | ||
+ | ***古典型 [#ta374ecf] | ||
+ | -皮膚 | ||
+ | 皮膚の感触はビロード状で、ぶつけたりこすれたり等の衝撃で簡単に裂けやすく、 また裂けた後の傷も治りにく い(脆弱性)。 | ||
+ | 治った後でも、シガレットペーパー様と呼ばれる瘢痕(細かい皺の集まった傷痕)を形成しやすい。 | ||
+ | 皮膚をつまむと数cmも伸び、離すと元に戻る(過伸展)。 | ||
+ | -関節 | ||
+ | 大・小関節の可動域が広い(過可動)。 | ||
+ | -その他 | ||
+ | 出血しやすい(皮膚の下の青黒い出血斑や歯ぐきの出血など)。 | ||
+ | 胎盤の早期剥離、前期破水による早産になりやすい。 | ||
+ | 心臓 僧帽弁逸脱がみられることがある。 | ||
+ | 体が疲れやすい(易疲労性)。 | ||
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+ | ***関節可動性亢進型 [#c9c99a32] | ||
+ | -関節 | ||
+ | 全身の関節(肩、膝蓋骨、顎など)が緩く(過可動)、脱臼しやすい。慢性的な関節・四肢痛を伴う。 | ||
+ | -皮膚 | ||
+ | 古典型と同様の症状だが、過伸展は軽度で、また裂傷や瘢痕も稀である。 | ||
+ | -その他 | ||
+ | 僧帽弁逸脱、大動脈基部の拡張がみられることがある。 | ||
+ | 自律神経症状(立ちくらみなど)や消化器症状(過敏性大腸など)がみられることが多い。 | ||
+ | EDSの全ての型の中で一番患者数が多いとされている。 | ||
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+ | ***血管型 [#i2c3f6df] | ||
+ | -動脈破裂 | ||
+ | 胸腹部、頭、足などの動脈がもろい。動脈瘤、動脈解離が先行することもある。 | ||
+ | -内臓破裂 | ||
+ | 消化管(S状結腸が多い)破裂を起こしやすい。妊娠中子宮破裂を起こすことがある。 | ||
+ | -皮膚 | ||
+ | 薄く、静脈が透けて見える。過伸展性はごく軽度である。皮下出血を反復しやすい。 | ||
+ | -関節 | ||
+ | 過可動性は軽度(指などの小さい関節が主)。先天性内反足が見られることもある。 | ||
+ | -その他 | ||
+ | 気胸を起こすこともある。 | ||
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+ | ***後側彎型 [#aa914483] | ||
+ | -皮膚 | ||
+ | 皮膚の感触はビロード状で、ぶつけたりこすれたり等の衝撃で簡単に裂けやすく、また裂けた後の傷も治りにくい(脆弱性)。 | ||
+ | 治った後でも、シガレットペーパー様と呼ばれる瘢痕(細かい皺の集まった傷痕)を形成しやすい。 | ||
+ | 皮膚をつまむと数cmも伸び、離すと元に戻る(過伸展)。 | ||
+ | -関節 | ||
+ | 過可動が見られる。新生児期または生後一年以内に進行性脊椎後側彎がみられる。 | ||
+ | -眼症状 | ||
+ | 角膜異常、強度の近視、網膜はく離、まれに眼球破裂。眼球の強膜はもろい。 | ||
+ | -動脈 | ||
+ | 破裂することがある。 | ||
+ | -その他 | ||
+ | 筋緊張低下。骨粗鬆症。 | ||
+ | |||
+ | ***多発性関節弛緩型 [#ra05a837] | ||
+ | -皮膚 | ||
+ | 過伸展性があり皮下出血ができやすい。 | ||
+ | -関節 | ||
+ | 全身性の関節過可動性が強く、脱臼を繰り返す。先天性股関節脱臼。脊椎後側彎。軽度の骨粗鬆症。 | ||
+ | -その他 | ||
+ | 筋緊張低下 | ||
+ | |||
+ | ***皮膚弛緩型 [#w011a7d5] | ||
+ | -皮膚 | ||
+ | 柔らかく緩い。余った皮膚がたるんだようになる。皮下出血しやすい。 | ||
+ | -関節 | ||
+ | 過可動性。骨粗鬆症。 | ||
+ | -その他 | ||
+ | 胎児にこの病気があると、胎盤の早期剥離、前期破水による早産になりやすい。 | ||
+ | そけい・臍ヘルニアが見られることもある。 | ||
+ | ***新型 [#g437d4c5] | ||
+ | 皮膚、関節、血管あらゆる臓器の脆弱性を伴う、幼少期には特徴的顔貌および全身関節拘縮が現れる。 | ||
**原因 [#ea5f0787] | **原因 [#ea5f0787] | ||
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**治療法 [#k79142be] | **治療法 [#k79142be] | ||
+ | -古典型 | ||
+ | 皮膚、関節のトラブルに対しては、激しい運動を控えることやサポーターを装着するなどの予防。 | ||
+ | 皮膚裂傷に対しては、慎重な縫合を要する。 | ||
+ | -関節可動性亢進型 | ||
+ | 関節を保護するリハビリテーションや補装具の使用、また疼痛緩和のための鎮痛薬の投与を行う。 | ||
+ | -血管型 | ||
+ | 定期的な動脈病変のスクリーニングおよびトラブル発症時の慎重な評価と治療が必要。できる限り保存的に、進行性の場合には血管内治療をする。 | ||
+ | β遮断薬(セリプロロール)の効果がある。 | ||
+ | 腸管破裂の発症時には、迅速な手術が必要である。 | ||
+ | -新型 | ||
+ | 定期的な骨格系(側彎、脱臼)の評価、心臓血管の評価、泌尿器系の評価、必要に応じた整腸剤・緩下剤内服、巨大皮下血腫に対する止血剤投与など |
- エーラスダンロス症候群 のバックアップ一覧
- エーラスダンロス症候群 のバックアップ差分(No. All)
- 1: 2016-05-14 (土) 17:32:36 seria
- 現: 2016-05-14 (土) 18:13:14 seriza
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